
前回コラムまでに、ニコニコ生放送で生放送動画配信するための基本的な放送方法について解説しました。
特に前回は「かんたん配信」での配信方法を解説しました。
「かんたん配信」はその名の通り、特別難しい設定が不要で、ウェブブラウザ・ウェブカメラ・マイク等が揃っていればかんたんに配信できます。
しかし、配信する画質や音質に限りがあります。
より高画質・高音質や更に多くの機能が使えるソフトの1つが「Niconico Live Encoder」(通称:NLE)です。
このソフトは、ニコニコ生放送専用の公式配信ソフトです。
NLEをインストールしてみよう!
まずは、http://live.nicovideo.jp/s/encoder からNLEをダウンロードします。
「Niconico Live Encoderをダウンロードする」をクリックします。
クリックすると、ページ下部に飛ばされます。
ダウンロード利用規約を読んで、推奨環境など問題なければ、「Niconico Live Encoderをダウンロード」をクリックします。
ダウンロードが終わると、「NLESetup.exe」というファイルができていますので、それを起動して指示された手順通りにインストールを進めれば完了できます。
インストール中に「作成するショートカットの選択」でチェックを入れるかどうかの項目がありますが、できればデスクトップ上にショートカットを作成することをオススメします。
NLEを使って配信してみよう!
インストールが終わったところで、NLEを使った配信の簡単な手順をお伝えします。
まず、放送画面の下部が画面赤枠で囲んだように、「外部ツール配信」タブに設定されているかを確認してください。
確認ができたら、続いて同じ赤枠で囲んだ「ニコニコ生放送公式配信ツール Niconico Live Encoder」のアイコンをクリックしてください。
ログインのダイアログが出ますので、ニコニコ生放送に登録したログインメールアドレスとパスワードを入力。
更に、「メールアドレスを記憶する」「パスワードを記憶する」「自動的にログインする」に全部チェックを入れて、「ログイン」を押します。
起動後、このような画面になるはずです。
まず、基本設定を確認します。
「出力設定」は画質をコマ数重視にするか、画質重視にするか、アスペクト比を16:9にするか、4:3にするか、またアスペクト比に応じて解像度を指定します。
解像度を上げれば、より高画質の配信が可能になりますが、放送しているPCのスペックにより負荷が大きく上がります。
また、あまりにも解像度が高いとスムーズな動画配信にならず、ニコニコ生放送の仕様上、実質的な画質が落ち、カクカク画像になってしまい、視聴者を苛立たせる結果となり、せっかく獲得したファンを失う可能性がありますので、注意が必要です。
まずは、アスペクト比16:9なら640×360、4:3なら640×480あたりを目安に負担が少ない設定を選んでください。
音声設定およびスピーカーキャプチャ設定ですが、まずどちらにもレ点が入っているかを確認してください。
(この設定を忘れて放送すると、視聴者から音聞こえないよ!とコメントで苦情が出ます)
更にそれぞれの音量や声を出力するマイクデバイスが正しく設定されているかを確認して下さい。
問題なければ、声を出してみて映像プレビュー画面横のスピーカーアイコンのあるバーが反応があるかを確認してください。
最後に、映像設定で映像ソースとなるウェブカメラを選択してください。
(複数レ点を入れていても、問題ありません。複数の映像ソースがあれば、放送中にカメラを切り替えて映像を流すことも可能です)
これらの設定が終わったところで、「配信開始」を押してください。
およそ3~5秒後、NLEのプレビュー画面に映っているものと同じ映像がニコニコ生放送の放送画面にも映ります。
「配信開始」が赤くなりますが、まだ実際には放送は開始されていません。
放送画面の「本番開始」を押すことで、初めて視聴者に映像・音声等を届けることができます。
放送時間枠が終わったら、NLEの「配信停止」を必ず押してください。
(配信停止を押さないと、悪意あるユーザーが放送外のあなたの姿を盗み見される可能性があります。過去に切り忘れてとんでもない映像がキャッチされ、ネットに拡散されたという事例もあります。現状ニコニコ生放送の仕様上、放送終了すると配信停止してくださいという警告は出ますが、停止するまで映像を悪意あるユーザーに見られるかもしれないという点は留意してください)
より音質・画質、そしてエンコード(映像データ変換)設定をきめ細かくしたい場合は、NLEの「詳細設定」タブを開いて設定します。
(コンパクトモード中や配信中は開けません)
「配信」部分の品質ビットレートで、音声ビットレートの設定をします。
選択肢としては、モノラル48/64/76k、ステレオ96/128/152k、モバイル回線、カスタムがあります。
どちらかと言えばモノラル<ステレオで音質は上がりますが、ニコニコ生放送ではビットレート(毎秒何ビットのデータ処理ができるかの値)を制限しており、上限は毎秒480kbps(午後7時半~翌午前2時までは384kbps)としています。
つまり、合計ビットレートを480または384kまでで抑制する必要があります。
(実はこの数値を超えても放送はできますが、ニコ生サーバー側に大きな負荷がかかるので、あまりにも負荷が掛かり過ぎる配信の場合、ニコ生運営側から放送を遮断される可能性があります)
適切な負荷で放送するためには、音声ビットレートをまずステレオ96/128/152kのいずれかにしてください。
音声ビットレートが低めの設定であれば、映像ビットレートを上げる設定ですので、自身が望む設定にカスタマイズしてください。
ステレオ配信を行う際に、映像と音声のバランスを取った標準的な設定は音声ステレオ128k、映像256kです。
エンコード設定は、プリセット「標準」、CPU負荷「高負荷高画質」にしてみてください。
この状況にして、PCの動作が重くなったり映像がカクカクになるのであれば、CPU負荷の設定を下げてください。
【目次】
- ニコニコ生放送ってどんなサービス?
- ID/プロフィール登録してみよう!
- プレミアム会員に登録しよう!
- コミュニティを作成しよう!
- かんたん配信を使ってカメラ付きで雑談・一般配信してみよう
- Niconama Live Encoder(ニコ生公式ストリーミング配信ツール)を使って生放送動画配信してみよう!
- XSplit Broadcaster (ストリーミング配信ツール)を使って生放送動画配信してみよう!
ニコニコ生放送で配信!
ニコニコ生放送配信をもっと便利に!ツール紹介
- FME Automator
- NiconamaCommentViewer
- やります!アンコちゃん
- 棒読みちゃん
- Nway(エヌウェイ)
- ニコ生Effect
- NicoPitaCore Box
- ニコ生デスクトップキャプチャー
- Manycam(メニカム)
- Niconama Visual Station
- アマミキ! & Virtual Audio Mixer
- Skype(凸待ち)
- chazuke & ニコメ子(iphone用コメントビューワー)
その他